使用済太陽光パネルの廃棄処分の実態調査
総務省は、使用済太陽光パネルの廃棄処分等の実施状況について調査した「太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査」の結果を平成29年9月8日に発表しました。
調査の結果を受けて、経済産業省と環境省に措置を取るよう勧告が出されました。そこで今回は、調査結果と必要な改善措置について紹介します。
太陽光発電設備の廃棄の実態は?
2030年代半ば頃からの大量廃棄も見据え、今回、総務省が行った調査では「太陽光パネルの適正な廃棄処分等が行われているか」を把握するために現場の実態調査が実施されました。
9都道府県・12市町村及び関係事業者に対し調査を実施した結
果
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- ・災害による太陽光パネルの損壊が発生した6市町村では、感電の危険性及び有害物質の流出の危険性のいずれも認識しておらず、地域住民への注意喚起は未実施。
- ・太陽光パネルに含まれる鉛、セレン等の有害物質情報は、排出事業者から産廃処理業者に十分提供されず、含有の有無が未確認のまま、遮水設備のない処分場に埋立てられるケース・・・。
▼調査結果の詳細は下記のURLでよりご覧になれます。
太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査
総務省からの勧告
この結果を受けて総務省は、環境省と経済産業省に対して勧告を出しました。
環境省に対して
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- ・損壊した太陽光パネルによる感電等の危険性やその防止措置の確実な実施と周知徹底を。
環境省と経済産業省に対して
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- ・有害物質情報の確認と情報提供義務の明確化
- ・使用済み太陽光パネルの適切な回収や処理やリサイクルシステムの構築(法整備も含め)
上記の内容を検討するよう勧告しています。今後、適切なガイドラインの策定や情報提供等がなされることが期待されます。